大阪桃谷でプロが教える少人数制の和食料理教室です。

プロが料理するちょっとしたコツ、そのひと手間が、料理を劇的に変えています。

中野 龍一の最近のブログ記事

今年の終わりに。

講師の中野龍一です。

いよいよ年の瀬が迫ってまいりました。
今年最後のブログ記事になります。

年内のレッスンを終えた方はお疲れ様でした。
来年も懲りずに足を運んでくださいね。宜しくお願い致します。

今日は、料理に対する愛情の持ち方をひとつお話したいと思います。
「料理は愛情」と言っても、そして女性が愛深き生き物だとしても、毎日のこと。作りたくない時、たまには作って欲しいと思うときもあります。そんな中で、毎日料理に携わっている女性には本当に頭が下がります。
料理を作ってもらっている男性諸君は、それをあたりまえだと思ってはいけません。感謝をして、時にはお手伝いもしましょう。

さて、愛情のかけ方ですが、
先ほども書いたように、いくら可愛い子供でも、愛するご主人でも、毎日となると女性の愛もひと休みしたくなる時もあります。

そんな時の愛情のかけ方をひとつ!
借りてくるように愛情を作りだすのです。

料理にはイメージがありますよね。
エビフライやハンバーグといった料理と言えば「子供」
芋の炊いたものや煮付けと言えば「故郷」「おふくろ」
シチューやパスタなどは「新しい家族」「新婚」といった具合にです。

あなたがもし芋を炊いていたとして、(いつもならもっと上手に焚けるのに今日はノリが悪い)と思った時、子供やご主人を少しおいて、田舎のお爺ちゃんやお婆ちゃんに食べてもらいたいと想像して作るのです。

その対象は、親戚の子供でもいいですし、友人でもいいですし、街ですれ違った素敵な人というのでもOKです。愛情も固執してかけすぎるとマンネリ化を起こし、機械化してゆきます。そういった時に、借りてくるように愛情を作り出すのです。

物づくりというのは何らかの形で想いが入っていなければなりません。
その動機が不純であっても、戦略的であっても、想いが無いよりはずっといいと思います。

作り方が分からないから本を見て作る。それはそれで仕方の無い事だと思われますが、本をなぞるだけで手一杯になり、そこに想いはありません。機械的に調味料を計量して入れているだけです。何らかの形で想いをこめると、そこに温かさが加わります。

食は毎日のことです。人に与えたり、与えられたりの連続です。人に想いを持って作る事は大切です。そして、その一歩先に行くと、食材に愛情が持てるようになります。そうなるとプロも素人もありません。食の達人になってゆくでしょう。

つい最近テレビを見ていて良い詩を見ました。
金子みすゞさんの「お魚」という詩です。

************

海の魚はかわいそう。

お米は人につくられる
牛は牧場で飼われてる
鯉もお池で麩(ふ)を貰(もら)う。

けれども海のお魚は
なんにも世話にならないし
いたずら一つしないのに
こうして私に食べられる。

ほんとに魚はかわいそう。

************

私はこの詩を見たときに胸がチクッとしました。
皆様もこれを読んでいただき、食材に何かを感じてもらえると幸いです。

今年最後のブログ記事も、なんだかかたい話になってしまい、すみません。

寒さが増してきています。体調に気を配り、皆様元気で年末年始をお迎え下さい。

今年もありがとうございました。   龍一

魚のさばき方と処理について

講師の中野龍一です。

今年も残すところ、あとわずかの月日になりましたね。
私にとって、この1年もあっという間に過ぎ去ろうとしています。

教える側と、教えを乞う側と言えど、皆様の料理への熱意のおかげで教室が運営、そして存続出来ていることに心より感謝しております。
残りの月日も全力で、生徒様に料理のポイントを押さえた授業、そして日本の食文化を継ぐ者として、心をくだいてまいります。

さて、今日は魚のさばき方、そして処理について
1年を通して生徒様を見させていただいた私の眼で書きたいと思います。

まず、下処理について。

ウロコを取る。魚によっては頭の部分を使う料理もあるので鰓(エラ)も取り除かねばなりません。
その後、腹を割り、腸(はらわた)を取り出し、魚の中心の中骨に沿って、包丁を軽くガリガリとして、血合いを取れやすくして、ササラを使ってきれいに取り除き、さっと水洗いをして布巾やタオルなどで水気をよく拭き取ります。
ここまでが水洗いです。

この水洗いまでの作業が苦手な方が多いと思われます。
ウロコは飛び散るし、魚の鮮度が悪ければ腸(はらわた)は臭うし、血は飛ぶし、まな板は汚れるし(まな板は表と裏を使い分けましょう)、使ったタオルは汚くなるし(魚用タオルを作り、普通のタオルとは分けて使いましょう)・・・。
この手間がわずらわしいだけならともかく、少なからず魚に対する知識もいります。これらの事も相俟って面倒くさい、と思うのです。

しかし、千里の道も一歩から。
その道の先に、努力した貴女だからこそ出来るおいしさがあるのです。

この水洗いが数種類の魚で手際良く出来るようになれば、魚料理の基礎は50%の出来になるでしょう。

そして次に魚をさばく(おろす)作業に入っていくわけですが、これは知識ではありません!
数と種類をこなし、医者のように触診により魚の身質や骨の固さや形、出来れば関節などを自分の手や指に記憶させる事が大事なのです。それにより、包丁の動きがスムーズになり、キレイに3枚におろせるようになると、後はそれらの応用だと思ってください。(特殊な魚を除く)
ここまでで魚料理の基礎は80%になり、「さぁ、この魚をどう料理するか?」と思うようになります。

残りの20%の内、10%は腹骨をすき、中骨を断つ、中骨を抜く作業です。ここまでくると魚料理の幅がとてつもなく上がります。

最後の10%は・・・そうですね・・・

この10%がプロの料理人が出来ることなのです。

皮を引き、お造里や薄造り、洗いなど小串に切ったり、観音開きにしたりと自分の思い描いた料理にしていけることが残りの10%だと思います。
魚料理には、全ての工程にある程度の修練が必要です。

魚料理のポイントは、なるべく丁寧にウロコや血合い、小骨を処理してあげる事、魚の臭みを取り除くこと。魚の鮮度が良いに越したことはありませんが、「花に10日の紅は無し」のごとく、いつも新鮮な良いものが手に入るとは限りません。それらの鮮度と身質に合った料理法を選択する事です。

そして魚料理の隠れたポイントは御箸にあります。

私も修行時代には、よく師匠に注意されましたが、昨今では日本人であっても箸使いがあまり上手じゃない人もいます。子供だとなおさらです。
だから、作る側が食べる側の人に配慮して作るのが魚料理(料理全般)です。
日本でも世界中でも、日本料理の中で鮨(すし)が流行る訳が、ここまで読まれた方にはお解かりいただけますね。

魚料理を美味しく感じさせるには骨を出来る限り排除してあげる事です。魚は肉と違い、種類が豊富で味もそれぞれ多種多様です。少しの技術と知識で、家庭料理のマンネリ化の解消になるでしょう。

煩わしさのその先に、魚料理の真価があります。
コラーゲンはもとより、DHA、ビタミン、たくさん食べてももたれず翌朝身体が軽いこと、料理法によっては作り置きして味が良くなるなど様々、数え上げたらきりが無いほどです。

皆様も面倒くさがらず、心にぬくもりを持って魚料理に取り組みましょう。
いつかきっと魚の方があなたに応えてくれるはずです。

今日はここまで。
お久しぶりです。講師の中野龍一です。

九夏三伏(きゅうかさんぷく)も終わりに近づき、蝉の喧騒もおだやかになり、真夏の真剣勝負甲子園も終わり、文字通り蝉の抜け殻と化しております。残暑はまだまだ続きます。この時期に夏のバテが出てくるので、皆様もご自愛下さい。

今日はちょっと文章にまとまりがないですが、レッスンに対する私の考えなどを思いつくまま書いてみたいと思います。

人は昔、その土地と気候に合ったものを食べてきましたが、情報と流通の発達によりどんどん食生活が豊かになりました。それはそれで良いことなのですが、今では情報があふれすぎて、何を食べたらよいのか迷うほどです。TV番組で取り上げたひとつの食材が、その翌日から突然売り切れてしまうなどという現象はまさにそれを現していると思います。

お子様をお持ちの奥様は日々悩まれていることかと思いますが、子供が食べたいものとご主人に食べさせたいものは違いますよね。私は、子供が食べたがるものを安易に与えるのではなく、親離れをしたあとの事も考えて、身体に良い和食を幼いうちから与え、記憶に組み込んであげてほしいと考えています。子供時代は人生のほんの少し。後のほうがずっと長いのです。

【和食の教室なかの】では、家庭料理と季節ごとに出る食材をおりまぜて、お教えさせていただいております。「こんな食材、スーパーに売ってないわよ」と良く言われますが、私がレッスンで使用するそれらの食材は日本古来のものであったり、時期的なものです。今はスーパーで取り扱いがなくても、将来出回る日がくるかもしれません。

教室では1回のレッスンで3~4品の調理をお教えしますが、全て家庭で同じように再現出来るとは考えておりません。その中で1品か2品はご自身で再現出来るものを、その他は調理のコツであったり、食材の扱い方であったり、皆様があまり知らない和食であったり、今後のお料理や外食時などにも役立つ知識をお伝え出来たら、と考えております。最初はよく理解出来なくても、習い続けると、料理というのは全て繋がっていて、ひとつひとつが全く違うものではない、ということにあなたも気づくときがくるかもしれません。

郷土料理や懐石料理は、日本人の温かい知恵です。これらの知識と技術を子供たちに託して、将来健康な身体を自然に維持していくことに役立ててほしいと思います。
日本にはすばらしい四季、水、海、農作の技術、昔から培われた料理と技術の進歩があります。これらの和食の良さを少しでも伝えていけたら良いな、と考えております。

失われつつある日本の食文化を生徒様ひとりひとりの力で復活させて下さい。
【和食の教室なかの】に清き一票をお願いします!
選挙が終わりましたので・・・。今日はこれにて。
政権交代!!

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来月1周年を迎えます!

久々です。講師の中野龍一です。

「和食専門の教室を始めます!」と宣言して、来月で1年目を迎えます。

ここで、生徒様にお礼とお詫びを申し上げます。

まずはお詫びの方から・・・

育ちの悪い私が、15歳より男の縦社会に入り、口の悪さやその他もろもろ
皆さんが想像する気難しい料理人にすっかり自分がなってしまっていたこと。
そんな事は言い訳にもなりませんが、その事で生徒様が不快に感じたり、傷ついたこともあったことを深く反省し、心よりお詫び申し上げます。

そしてお礼の方ですが、

こんな私にでも、「尊敬しています」とか、いろいろ褒め言葉をいただき嬉しく思っています。もちろんプロの料理人ですので、話は1/3くらいに受け止めるようにしていますが・・・。
そして、私自身も努力していますが、生徒様の方が私に合わせてくださって助かっている事、また個性的・ユーモア・美人な方が多くいらっしゃることも嬉しく思っています。

ここに1周年を迎え、心よりお礼と感謝を申し上げます。
ありがとうございます!!!


さて、1周年を迎え、皆様に、そして何より私が初心に戻り、7月は盛りだくさんで生徒様をお迎えしようと考えております。(スケジュールは6月15日当ブログにて発表)

「和の伝統朝食」「関西 夏の風物詩」「夏の食材アラカルト」などの特別レッスンをはじめ、通常レッスンの方は一律初心忘れるべからず、で揃えております。

日本の四季と伝統、そして家庭で使える技術と食材、生徒様の目線で教えていくことに心を配り、いろいろな場面で役に立つことを願いながら、気持ちも新たに頑張らさせていただきたいと思っております。
これからもよろしくお願いいたします。

講師 中野龍一


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嫁のクミです。

おかげさまで来月7日で【和食の教室なかの】OPENより1年を迎えます。
毎日試行錯誤、頑張っていますが、正直言ってまだまだ発展途上中!新しい生徒様もまだまだ大募集中ですので、どんどんお申込み下さいね。最近は講師のデモンストレーションを見て学ぶことが多いレッスンになっていますので、お料理番組をライブで見ているような感じかもしれません。(魚料理の時は、実習が多めになります)

ところで、講師中野の上記のご挨拶でちょっと引いてしまった方はいませんか??
あの文面では相当怖い印象に感じられた方も多いのではないかと心配です・・・。
確かに気が短いところはあるんですが、案外面白いキャラクターなんですよ。キャラが濃い!という言葉がピッタリかな。ハマる人はどっぷりハマります。
そうそう、生徒様のモノマネが得意なので、皆様気をつけて下さい。どこで披露されているか分かりませんので!

料理ド素人の私も、洗い物をしつつ皆様と一緒に勉強した1年になりました。2年目も頑張ります!



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現在レッスン期間中の「初心者の魚料理」より
焼鮎の茗荷御飯

焼鮎と茗荷.jpg
焼鮎の茗荷御飯.jpg
これ、すごく美味しいですよ!さわやかなお味で何杯でも食べられるし、材料代も安いし、難しくないし!6月27日(土)28日(日)の「今月のおさらい」にも登場します。

食べること、調味料について

講師の中野龍一です。久々の更新です。

5月になり、新しいスタートを切った方も多いことと思います。
何を隠そう私どもの教室も皆様、生徒様のおかげで少しだけ忙しくなってまいりました。
昼の部を受講される方々には少し洗い物等を手伝っていただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

さて、今日は食べること調味料について私の考えを聞いていただきたいと思います。

人間の三大本能は食べる事・生き残る事・生殖する事、と言われています。その中で、一番を占めているのが食べる事です。

その昔、人の歯は今の二倍以上の大きさがあり、消化器官も今よりかなり頑丈に発達していたと言われています。火を通すことによって、食物を柔らかく出来たことで消化器官や歯への負担も軽くなり、そのぶん脳が大きく発達し、文明の始まりに、と言われています。
そして人は柔らかい物をもっと美味しくと、味付け、いわゆる調味料の発達へと食べ物を進化させたわけですが、以前にも書きましたが、食材を通り越して調味料で味を決めてやる、と思っていらっしゃる方がちらほら見受けられます。

カルシウムが入っている塩だとか栄養がある砂糖だとか。それを使えば身体に良い!と思いがちですが、栄養は調味料からではなく、食材からバランスよく取るのです。

日本は飽食だと言われています。食べることがあたりまえに思っていることに落とし穴があるのです。ひとつを例にあげれば、消化器官が未発達の子供に大人と同じものを与えて食べさせることです。食べ物は、その年齢や気候、身体に合わせて作り、与え、いただくことです。と、いう事は食材選びからになるのです。

調味料の役割というのは、野球に例えるとスターティングメンバーには入れません。スターティングメンバーが食材だとすると、調味料はコーチ、そして作るあなたは監督です。
コーチは選手(食材)の力を適材適所にもっていくだけで、プレーはしません。
食材をおいしくいただくために調味料があるのであって、調味料で食材をいただくわけではないのです。

この事を常に頭に置き、私たちの犠牲になってくれている動植物に感謝をして、食材の良い所、悪い所と相談しながら調理してください。きっと食材が応えてくれます。

今日もこれにて閉店です。

P.S 最後まで読んで下さってありがとうございました。
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盛り付けについて

講師の中野です。

桜の季節になりましたね!生徒様も花見や行楽など楽しみな季節ですね。
今日は、料理の盛り付けについて、プロのうんちくを少し読んでいただきたく思います。

盛り付けにも、もちろん基本はあるんですよ。
丸・三角・四角・五角といった具合です。経験+センスは言うまでもありませんが・・・食材、料理名を決めた時点で2つ3つ頭の中で器の候補を挙げておき、べた盛りせず立体的にすることを心がけます。

そして、これはあたりまえすぎて気づきにくいのですが、日本はお箸の国です。お箸にもマナーがありますよね。
そのマナー違反をなるべくさせないように心がけるのも、和食の盛り付けで重要なことなんです。左利きの方には申し訳ないのですが、必ず右利きに合わせて盛り付けします。(こんなところで民主主義が・・・。)
そして日本料理は女性にものすごく気を使っています。噛み戻しをさせない工夫や、着物の袖を汚さないように配慮されて盛り付けられているのも和食の特色だと、私は思っています。

女性が最も優雅に食する姿を浮かべ、なおかつ季節を感じさせ、マナーを知らず知らずに守らせて、眼を楽しませるのが盛り付けです。

まだまだ他にも・・・
盛り付けは遠山であること。
日本の山河や海、山、川、里を偲んで、なおかつ自分のセンス、個性を表現出来る物でなければなりません。
マナーを盛り付けによってカバーする、日本の景色やふる里の情景を思い起こさせる、食べやすく盛り付ける、食材に季節が感じられるなど、器にもよりますが、これらの条件を満たして、はじめて盛り付けなのです。

洗い物が少ない、使い捨て、忙しい現代ではそれも理解出来ますが、日本料理・和食の伝統は生徒様の思いにて紡いで欲しいと思っております。
家庭での料理は、栄養・食べやすさ・味・簡単であること、そして盛り付けの順番でしょうか?
確かに良い器は高いし、置く場所にも困ります。
ですが、器・焼物の文化も食文化とは切り離せないのです。プロの職人は、この器に負けないように腕を磨くことが肝要だと心に留め、精進することです。

話はそれましたが、
盛り付けとは、子供からお年寄りまで、マナーや食べやすさを考えながら自分を表現することです。
器の値段で決まるものではありません。

かなり話が硬くなってしまいました。

要は、盛り付けの心得とは、第一に食べやすいことです。それには多少の技術を要しますが、食べやすくすることで、魚嫌いの子供も減るでしょう。そしてお母様が台所で奮闘している姿にもいずれ気がつくことでしょう。盛り付けとは、小手先ではありません。私なりに言わせてもらうと、食べる人ありき、なのです。その先に、季節感やセンスのある盛り付けがあるのです。

生徒様も二週間に一度くらいセンスを磨かれてはいかがでしょうか?

今日もこれにて閉店です。

添加物の話

講師の中野龍一です。
まだまだ寒い日が続きますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

久々ですので、何を書こうかと考えていましたが
今日は、最近読んだ食品添加物の本のことを書きたいと思います。

私が読んだのは、2005年第1刷発行「食品の裏側 / 安部司 (東洋経済新報社)」です。この本によると、添加物の黄金トリオは塩化ナトリウム、化学調味料、たんぱく加水分解物だそうで、このトリオに色、エキスを加えると、出せない味は無いとまで書かれていました。ラーメン、スナック菓子、全ての加工食品です。いかに私たちが大量の添加物を摂取しているかという事実は衝撃的です。

私の話になりますが、子供時代は貧しく、菓子などはあまり与えてもらった記憶がありません。いつも山のものや畑のものを失敬しておやつ代わりにしていました。そして15歳から職人を目指し、料理に携わるようになりました。調理場では見習いと2~3年の兄貴分とで食事(まかない)を作り、先輩方に批評してもらい、皆で食べます。幸か不幸かはその人なりですが、私を取り巻く環境が、添加物をあまり摂取出来ない状況であったことは確かです。
日本料理界での修行はとてもつらいものです。1日16~18時間調理場に居る時もあり、いつ眠るんだ・・・と思うときもありました。それでも今振り返ってみると、天然物、鮮度の良いもの、先輩方が作るプロの味を毎日食べさせて頂いたことはとても幸せな事だと思います。

そうは言っても、添加物を取らないで現代の日本の食生活が成り立たないのも現実です。
私も、ごくたまにインスタントラーメンは食べますが、食べたあとはものすごく喉が乾きます。犬にドッグフードを与えるときは、たっぷりの水を添えて下さい、と書いてあるのに似ています。

やはり出来るだけ手作りで、素材の力に頼り、調味料を控えた身体に良い食事を心がけましょう。

では、素材の力とは何か?
私の教室では、素材の持ち味についても少しお教えしています。過去にも何度も書いていますが、素材との対話です。誰かの歌に(稽古不足を幕は待たない 恋はいつでも初舞台)という歌詞がありましたが、恋愛と違って素材とは何度でも対話出来ます。初めての食材はもちろん初舞台ですが。

食材の調理法は様々ですが、どこか恋愛に似ています。ちゃんと手順をふまえ、相手に合わせないとゴールイン出来ないし、理解していないと、その後の生活(料理)にも影響が出ます。恋愛には時間をかけても調理には時間をかけないというのは間違いです。食材、恋愛にも時間がかからない事もありますが、たいていは時間がかかると心づもりした方がいいでしょう。そして、下ごしらえ、下処理は丁寧にすること。この作業が85%くらい出来上がりを左右します。鍋に入ったり、コンロにのってからでは遅いのです。先ほどの歌詞の通り、幕があがってからでは遅いということです。恋愛にはアドリブが効いても、物言わぬ食材は、香りや味にそれがそのまま出ます。

皆様も正しい調理法を身につけ、添加物を控えた食事を採り、身体に良い生活を送られることを願っております。

今日はこれにて閉店!

食材を見る目を養おう

講師の中野です。年が明けて、久々の更新です。
まだまだ先生稼業、教室運営に関しては超1年生の私ですが、生徒様を見ていて気づいたことがあります。
理由はさておき、ほとんどの人が我流で料理を作っている事と、それを補う為に様々な本を読んでいる事です。料理のプロでやってきた私には、(う~ん・・・写真とかレシピを見てそれらの料理が再現出来れば、それはもう半プロの領域なんだけど・・・)と思っております。

そうした折、ふと昔の事を思い出します。
今から27、8年前に3冊5万円の魚辞典を買った事を。

その本はその後、必要が無くなり若い子にあげましたが、それらの本が実践で役に立ったかどうかといえば、微妙です。活きた食材は、その眼で見て触って初めて実感出来るものであるからです。活きた食材(例えば魚介類)を教室で使うとき、手を出すのに躊躇している人、その場でかたまってしまう人、平気な人、と様々ですが、人間の生活がそれらの上になりたっているのも事実です。

技術の部分は、数をこなすこと・時間をかけて練習することしかありませんが、味やセンスといったものは、口伝だと考えております。
厚労省が、テレビで食品の衛生管理、偽装、様々な食品を見張る人を、全国で300人ほど配置していると言っていましたが、それぐらいの人数で、全国のスーパーや小売店を監督、監視出来るのかどうか疑問に思います。それでも、良い事も言っていました。食品に関する表示義務を強化するといっても、最後にはやはり一人一人の判断による、と言っていた事です。

あたりまえのことじゃないか、思うのですが
ここで私どもの生徒様の声を思い出して・・・
見た事も触った事もないものを見比べる、判断基準となるもの、対象物がなくなってきている時代に「無茶を言いよるな」という思いに至りました。

だから本に頼る。
ですが、百聞は一見にしかず。

本で写真を見るよりも、触れて味わう、感覚で覚えるのが料理。だから味は口伝なのです。

【和食の教室なかの】では、私が本物であるかどうかは生徒様の判断に委ねる事として、これからも出来るだけ活きた食材を使用し、本物の味を伝え、生徒様の判断基準・対象物になっていこうと考えております。

今日はこのへんで。

包丁の使い方

コメント(10)
今年最後になりますが、包丁の使い方について書きたいと思います。

本題に入る前に
日本料理が多様に発達してきた理由のひとつに、私は水が豊富なことが挙げられると思います。日本の水は軟水で、魚・野菜・米を料理するのに適しています。日本ほど普段の生活にも食事にも水をたっぷり使う国は他に無いと思っております。私を含め、皆様もこの自然の恵みを上手に大切に使いましょう。

さて、包丁についてですが
和食の調理場では、きざむことを「打つ」と言い、魚は「さばく」、造りは「きどる・引く」といった具合に「切る」という言葉を嫌う傾向にあります。これらは武家社会の名残と縁起をかつぐ日本文化の特色と思われます。

その「切る」ということについてですが
どうも女性は切る事を軽く見ているふしがあるように感じます。

私生活と野菜の料理を比べてみましょう。

野菜を洗う=風呂に入る
野菜を切る=服を着る・化粧をする 

このように置き換えることが出来ると思います。

メイクや服装が決まらないと、外出したくありませんよね?野菜も料理法に合わせてきっちり切ってあげましょう。切れていれば良い、というのはメイクも服装もどうでもよい、と言っているのと同じです。

きれいに切る事にこしたことはありませんが、この「きれい」とは何を指しているのか?
答えは簡単です。
「同じ大きさにむく・へぐ・切る」事です。
最初は厚くてもいいので、同じ大きさに揃える事を心において繰り返し反復する事です。

次に大事なのは、左手の使い方、立つ位置、包丁の持ち方、そして材料に合わせた力のかけかたです。硬いもの、柔らかいもの、滑るもの、ひっつくもの、ぬめるものなど様々ですが、右手と左手をそれらに同化させるように力を入れるのです。
包丁が良く切れる事にこしたことはありませんが、上手くなろうと思うなら、包丁のどの部分が良く切れるかを見極め、その部分がいつもヒットするように使うことです。

以上が切る事についての理(ことわり)です。
ひとつひとつクリアしていけば、2~3年後には上手になるはずです。ケガに注意しながら頑張ってみてください。

それでは皆様、
どうか良いお年をお迎え下さいますよう
心から願っております。

講師 中野龍一

講師中野より 職人から先生へ

久々に講師の中野龍一です。こんにちは。

料理教室を始めて約5ヶ月。たくさんの方にお越しいただきまして、ありがとうございます。
先生といった実感よりも、まだまだ料理人をしていた時の職人気質が抜けず、以前書いた食物のやきもちが、職人のやきもちとして働いているようです。先生というよりも、料理人が勝っていてすみません。

料理人を長い事やっていますと、(料理人しかやってこなかったとも言えますが)一般の方々の料理の悩みだとか、それを誰に相談したらよいのか、といった具合の事があまり理解できませんでした。そうした部分では、私は良い先輩や師匠に恵まれ、それがあたりまえだと思っていました。
そういう料理の悩みを解決する機会の無い人たちの為に、料理の楽しさや日本の食文化を少しでもお伝え出来れば・・・と教室を始めたのではなかったか?
ともすれば、私は(これぐらいのことはプロの私が教えなくても知っているだろう・・・)と半分あきれながらの授業もあったかもしれません。
初心忘れるべからず。
私の見習いの頃、先輩たちがやさしく(?)指導してくださったことが思い出されます。

次に、私の目から見た生徒様について。

まぁ私が専門職だということもありますが、
「う~ん・・・」といった生徒様ばかりです。
「だから習いに来るんでしょう!」と、抗議の声が聞こえてきそうですが・・・。

現在、【和食の教室なかの】では、好きな献立を選び、その献立だけを受講していただける1回完結型のレッスンになっていますが、やはり付焼刃では知識と技術は身につきません。連続して積み重ねていくことこそ物事の本質だと気がつきました。
例えば数学の足し算、引き算が出来たら、掛け算、割り算、さらに難しい数式に、と基礎の上に新しい知識がかぶっていきます。料理も同じです。
出来るだけで良いのです。時間をかけて知識と技術を身につけましょう。
私も来年は無い知恵を絞り、連続して通えるシステムを考えたいと思っています。
それに関して良い案、ご希望などありましたらご一報下さい。

次に私が使っている調理器具について

私が使っているものと同じ調理器具が欲しいと言って下さる生徒様の声もあります。結論から言いますと、どんどん使って下さい。手入れは少し必要ですが、値段もそんなに高くありません。希望される方については、代理で購入もしております。包丁のサイズや種類などは使用される方に合うようなものを私が選んでおります。これぐらいの物を使いこなして欲しいという希望もそえてお選びします。(商品代のみ実費で承ります。教室内での物品販売は致しておりません。)
下の写真は1人の生徒様が実際に購入した道具です。やる気が感じられます!包丁には無料で名前などの文字を入れてもらえます。

包丁と鍋.jpg 私といたしましては、料理に興味を持っていただける良い機会だととらえております。とっかかりは何でも良いのです。形、格好から入っても良いのです。自分の道具だと思うと、愛着もわき、どんどん使ってみたいと思うはずです。

昔、後輩に「兄さん、どうしたら料理の腕が上がりますか?」と聞かれた時、
「まずマネから入り、自分のものにしていくしかないでしょう。人生、そして知識の98%はうけうりなのだから。」と、答えたことを今も覚えています。
そしてその後輩は、私の髪型や服装も真似ていました。(う~ん、少し違うけど、まぁいいか)と可愛く思っていましたが、その後輩も今はとあるホテルの料理長として活躍しています。

皆様も、調理器具や料理のご質問・ご相談といったことでは授業の妨げとならない程度に承りますので、心に留めておいて下さいね。

今日はこれにて。

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