講師の中野龍一です。
今日は「使いまわし」について。
これについてはもう言語道断で、物を言う気にもなれません。
そこで働く料理人たちも、自分の価値を自分で落としていることを分かっているはずです。いくら上の命令であっても「こんな店辞めた」と言えない事が情けないです。それぞれ生活があるだろうし、物を言う立場にない若い人もいるでしょう。目をつぶってさえいれば、ネームバリューの上にキャリアもついてくると考える人もいるでしょう。
私は経営者に対しては何も言うことはありません。
私はあくまで料理人に言いたい。
それも、これから料理人を目指す若い人に。
料理を作る腕というのは店やホテルの名前が上げてくれるものではありません。大事なのはどんな料理長(通称おやっさん、又はおやじと呼ばれます)に就くかということです。技術を身につけたいなら、本当に料理のプロになりたいのなら、自分を身軽にしておくことです。そして良いおやじを探すことです。私はその点では非常に恵まれていました。
私が見習いの頃の話です。
そのホテルでも、宴会や懐石料理の残り物が毎日大量に返ってきていました。もちろん手付かずの料理もありました。
洗い場のおばさん達が手付かずの料理を集めていたのを見て、
私は「それ、どうするの?」と尋ねました。
すると「後で食べるの。お弁当のおかずにもなるし」
という返事が返ってきました。
当時まだ十代だった私はお腹が減っているし、
(僕も食べよう)と思って、手を伸ばしたところに
兄貴分とおやじが通りかかり
「お前、何やってる?」と言われ
「腹が減っているので・・・」と言うと
「料理人たるもの客の残り物に手を出すんじゃない」
と、やさしく教えてくれました。
でも僕は納得できず「では洗い場の方は?」と聞くと
「洗い場は料理人じゃないだろう」
と言って、二人はそのままお風呂に行ってしまいました。
私のおやじは「自分が口に出来ないものを客に出すな」が口癖でした。
このエピソードからも分かっていただけると思うのですが、
客の食べ残しを次の客に出すなどと考えるのは、絶対に料理人では無いと思っています。経営者だからこそ考えることだと思います。
ノーと言えなかった料理人にも責任はあると思いますが・・・。
最後に、飲食店を利用をする皆様に言っておきたいことがあります。
美味しいものを、汗水たらした貴重なお金を使って食べに行くのですから、有名なお店、有名なホテル、有名な地域というのではなく、美味しいものを作る料理人がいる店を探すことです。ネームバリューや創業何年という看板に惑わされず、自分の足、自分の舌で探してみてください。料理を作っているのは看板ではなく、人であることをお忘れにならないように。
今日は「使いまわし」について。
これについてはもう言語道断で、物を言う気にもなれません。
そこで働く料理人たちも、自分の価値を自分で落としていることを分かっているはずです。いくら上の命令であっても「こんな店辞めた」と言えない事が情けないです。それぞれ生活があるだろうし、物を言う立場にない若い人もいるでしょう。目をつぶってさえいれば、ネームバリューの上にキャリアもついてくると考える人もいるでしょう。
私は経営者に対しては何も言うことはありません。
私はあくまで料理人に言いたい。
それも、これから料理人を目指す若い人に。
料理を作る腕というのは店やホテルの名前が上げてくれるものではありません。大事なのはどんな料理長(通称おやっさん、又はおやじと呼ばれます)に就くかということです。技術を身につけたいなら、本当に料理のプロになりたいのなら、自分を身軽にしておくことです。そして良いおやじを探すことです。私はその点では非常に恵まれていました。
私が見習いの頃の話です。
そのホテルでも、宴会や懐石料理の残り物が毎日大量に返ってきていました。もちろん手付かずの料理もありました。
洗い場のおばさん達が手付かずの料理を集めていたのを見て、
私は「それ、どうするの?」と尋ねました。
すると「後で食べるの。お弁当のおかずにもなるし」
という返事が返ってきました。
当時まだ十代だった私はお腹が減っているし、
(僕も食べよう)と思って、手を伸ばしたところに
兄貴分とおやじが通りかかり
「お前、何やってる?」と言われ
「腹が減っているので・・・」と言うと
「料理人たるもの客の残り物に手を出すんじゃない」
と、やさしく教えてくれました。
でも僕は納得できず「では洗い場の方は?」と聞くと
「洗い場は料理人じゃないだろう」
と言って、二人はそのままお風呂に行ってしまいました。
私のおやじは「自分が口に出来ないものを客に出すな」が口癖でした。
このエピソードからも分かっていただけると思うのですが、
客の食べ残しを次の客に出すなどと考えるのは、絶対に料理人では無いと思っています。経営者だからこそ考えることだと思います。
ノーと言えなかった料理人にも責任はあると思いますが・・・。
最後に、飲食店を利用をする皆様に言っておきたいことがあります。
美味しいものを、汗水たらした貴重なお金を使って食べに行くのですから、有名なお店、有名なホテル、有名な地域というのではなく、美味しいものを作る料理人がいる店を探すことです。ネームバリューや創業何年という看板に惑わされず、自分の足、自分の舌で探してみてください。料理を作っているのは看板ではなく、人であることをお忘れにならないように。

